先日も、とっても良い出会いがありました。
うちの店としては初めてのケースなのですが、輸入元サイドからお客さまを直接ご案内されご納品を我々が担当させていただくというスタイルを体験させていただきました。
お客さまが気に入られた時計がBALL(ボール)ウォッチの「トレインマスター・パルスメーター」というモデル。
こんなお顔をしております。
通常には入荷しないモデルです。つまり店頭には並ばないため私も実物を見ることができず、ご予約いただいたKさまのおかげさまでお顔を拝むことができました(^^)
BALLウォッチのfacebookページで「いいね!」している方の中で、気に入った方が購入の機会を得られるというちょっと変わった新しい試みのシステム。限定個数が250個のみ。1~250までのシリアルナンバーを希望できるというのも面白いスタイル。
もし希望ナンバーがバッティングした場合は先着順だったか抽選にr(ごめんなさいハッキリ覚えてません・・・^^;)、Kさまは032番をご希望され無事OKだったので今回のご納品となりました。
番号見えますか??
本体裏ブタの11時方向に「032/250」と入っております。
そしてビックリしたのはこのエピソードを伺ったとき。
よくある話しでは、お誕生日や好きな数字を選ぶケース。
この場合だったら、3月2日生まれだとか、好きなスポーツ選手の背番号だとか、あと愛車がMINI⇒032(ミニ)だとか(笑)。
しかし、今回のケースは私の予想範囲外でした!!
それはなんと、割り算するとご子息のお誕生日になるんですって(@_@)
32÷250=0.128・・・「1月28日」生まれだそうです!!
まるで暗号みたいでしょう?!
そしてもう一つのメッセージが・・・
それは、「Art is long, Life is short」という刻印。
直訳すれば、人生は短く、芸術は永遠に・・・ となるでしょうか。
これをKさまに伺いましたところ、Kさまは医師でいらっしゃってその世界では、「Art」=手術などの技術を指すのだそうです。
つまり、「人生に終わりはあるが、己の研鑚には終わりはない」とのこと。紀元前の医師で医療を経験科学へ発展させたと言われる「ヒポクラテス」の言葉だそうです。
数学的な部分と、詩的メッセージ・・・
そしてシースルーバックのガラス面には、「ケリュケイオン」という杖のマークが入っています。これは防衛医科大の校章にも使われているとか。(注 本来は「アスクレピオスの杖」が医療のシンボルと言われているが、両者は酷似しているためしばし混同されるようです)
ちょっと話が長くなってしまいましたが、この時計には「パルスメーター」と言って、医師には必須機能といえる脈を測る機能も付いております。
とってもKさまの想いの詰まったプレゼント。ご子息が国家資格に合格したらサプライズで差し上げるんだとか。
前回のジャガー・ルクルトの時計の逸話に続き、今回も時計屋冥利に尽きるお話を伺えました。Kさま貴重なお話をありがとうございました!!
父と息子の絆をより深いものにする想い出の品に関われたこと、本当に光栄でした。幸せのお裾分けありがとうございました!!