2021年3月18日にメーカー社長と担当者とのオンライン会議で始動した、ミナセ×銀線細工のJIKODOオリジナルモデルの製作。
(JIKODOオリジナル ミナセについてオンライン会議で打ち合わせ)
昨年、試作されたこのモデルを見させていただいた時からJIKODOオリジナルで銀線細工コラボできたらいいなと思っておりました。
(ファイブウィンドウズに銀線細工文字盤を組込んだ試作品)
4月8日に同じ秋田市大町にある「矢留彫金工房」さんにお邪魔し、私の構想をお伝えしました。秋田の伝統工芸である銀線細工を使って、秋田らしいモチーフを用いて秋田県産の腕時計ミナセの文字盤とする・・・。
秋田で生まれ育った時計店としては、このコラボを実現させるのはワクワクしますし、少しでも秋田を愛する方々の心に響くものを作れるのであればそれこそ本望です。
私が感じる秋田らしさ・・・
その一つが「いなほ」。
秋田が全国に誇るお米。奇しくも長年秋田を代表する銘柄だった「あきたこまち」から「サキホコレ」にバトンタッチするタイミングでもあります。
5月6日に、銀線細工をメッキしたらどうなるか・・・等の打ち合わせとメッキ用の試験パーツを受け取りに2度めの訪問。
(銀線細工を金メッキしたら・・・このような雰囲気になりました)
そして、5月27日に3度目の訪問でこちらで手配後完成したメッキ済みパーツを見てもらいつつ、矢留彫金工房の皆さんから出していただいたデザイン案について打ち合わせ。
なんと! 3名全員から複数のアイディアをいただけました(感謝感激)。
(矢留彫金工房の3名の女性職人さんたち)
どれも私では描くこともできない素敵なデザインばかりで、選ぶことは難しかったのですが・・・
今回は小林美穂さんから頂いたデザインを採用させていただきました。
彼女の図案にある、「間(ま)」に注目しました。
場面いっぱいを使うのもデザインですが、間が遊びというか、気持ちの余裕も生んでくれるように感じます。
それと・・・
何か彼女の作品から溢れてくるもの、エネルギーかな? ものづくりの愛情を感じました。
実際のデザインスケッチがこちら・・・
上段右から3番目をベースに、男性用をイメージしてアレンジしていただきました。
実際に銀線細工として作ってもらったものがこちらです。
まだこちらから最終仕上げまでは手順を踏むそうですが、製品としてのどうなりそうかは想像できると思います。
どうでしょうか?
すごい、いい図案と雰囲気ではないでしょうか。
工房の皆さん3名とも、稲穂の稲の部分を銀線細工でどう表現しよう??と頭を悩まされておりましたので、実際の作品でどう表現するのか私自身とても興味がありつつ心配な箇所でもありました。
しかし・・・
それは取越苦労。さすがプロ。
すばらしい、本当にすばらしい出来栄えです。
そして、もう一つのデザイン案。
女性らしさ、可愛らしさ、美しさ、そして儚さ・・・
秋田の、日本人の、心を映す花といえば、やはり・・・
そう、「さくら」です。
(写真だとサイズ感が伝わりにくいかもしれません。実寸で直径2cmほど。実物はとっても可愛らしいです。)
上段左から2番めをモチーフとして選びました。
実はよく見ると小さく「×」印が見えます。
「とても良いデザインだと思うけど、どうして×付けたんですか?」
デザインした小林さんは「デザインとして未完成だから…」とおっしゃってましたが、いえいえとても高いポテンシャルを感じましたよ、少なくとも私は。
彼女はなんと、こちらから頼んでいないにも関わらずもう一つ作品を作ってくれていました。
どうですか?
いやいや、こちらも良いですね。甲乙つけがたい。
このさくらモチーフの2つ、まだどちらにするかあるいはどちらも作成するか確定ではありませんが、2種とも採用したい気持ちにさせられます。
色合いをどうするか、ケースの色をどうするかなど・・・。
う~ん、悩ましい・・・。
矢留彫金工房さん内で、きっとこのように一つ一つ丁寧に組み上げられるのでしょう。
こちらの写真はメッキのサンプルです。
以前矢留彫金工房さんで収めた試作品をメーカーがメッキ仕上げしたものです。
予定では、いなほをゴールドにさくらをピンクゴールドに仕上げるつもりです。
”銀線”細工の可能性が広がります。
時計のケース色もステンレスの銀色だけにこだわらず、現在検討中です。
果たしてどんな 秋田×秋田コラボ作品が仕上がるのか・・・
今から楽しみでしょうがありません。
理想的には「サキホコレ」の秋の収穫時期に合わせて発表できればいいのですが・・・
もしかしたら年内ギリギリになっちゃうかもです。
いずれ、JIKODOオリジナルのミナセ、要注目です!!
引き続き、進捗状況などお知らせする予定です。
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